どんなに壊れていても90分でできる義歯修理

入れ歯のトラブル対応セミナー 前編

入れ歯のトラブル対応セミナー 前編 伊藤高史
講師
伊藤高史
いとう歯科医院 院長

どんなに壊れていても90分でできる義歯修理

こんな方におすすめ

  • 義歯調整の基礎から応用までを学びたい若手歯科医師
  • 難症例のトラブル対応に悩む訪問歯科担当の歯科医師
  • 義歯の適合や咬合不全のメカニズムを知りたい歯科衛生士

動画の紹介

本動画では、日常臨床で頻繁に遭遇する義歯トラブルへの実践的な対応策について説明頂きました。

義歯が「痛い」「合わない」といった主訴に対し、褥瘡性潰瘍の診査から適合試験剤を用いた削合、咬合高径の修正、さらにはリマウントによる水平的なズレの改善まで、具体的な症例写真を交えて詳述されています。

特に、安易に新製を選択せず、現有義歯をいかに修理・調整して機能を回復させるかという術者の基本手技と臨床哲学が反映されています。また、器質的な問題だけでなく、クレンチングや歯科心身症といった精神医学的側面が関与する症例への鑑別診断についても触れられており、包括的な歯科医療の視点を得られる内容です。

動画内容

義歯トラブルの診断と治療の実際

歯科臨床において、義歯のトラブル対応は避けて通れない課題です。本動画では、義歯の不具合を17のカテゴリーに分類し、それぞれの原因と対策をエビデンスに基づいて解説しています。特に、最も頻度の高い褥瘡性潰瘍、いわゆる「ドルック」への対応では、適合試験剤を用いて痛みの原因部位を正確に特定し、戦略的に削合するプロセスが示されています。

患者が訴える「食事の時だけ痛い」といった動的な不適合に対し、適合試験剤を口腔内粘膜に塗布してから義歯を装着させる転写技法は、即日改善を目指す上で非常に有効な手法です。

咬合再構成とリマウントの重要性

何度調整しても痛みが改善しない難症例に対し、動画では咬合の水平的なズレを疑うことの重要性を説いています。中心位の採得が困難な総義歯症例などでは、ラボシリコンを用いたリマウントを行い、咬合器上で早期接触を精密に除去する手順が公開されています。

また、咬合高径が著しく低下している症例へのバイトアップについても、パラフィンワックスを用いた暫間的な挙上から即重レジンへの置き換えまで、ステップバイステップで解説されており、機能回復への道筋を明確に提示しています。

歯科心身症への鑑別と多職種連携

義歯の物理的な適合に問題がないにもかかわらず、不定愁訴が続くケースについても深く切り込んでいます。咬合違和感症候群やブラキシズム、クレンチングが背景にある場合、歯科医師が一人で抱え込まず、大学病院の歯科心身医療科など専門機関へ紹介するタイミングと判断基準が示されています。

セルトラリンやアリピプラゾールといった向精神薬の処方例や、医科歯科連携の重要性についても触れており、高齢化社会における歯科医療従事者が備えておくべき、全人的なアプローチの必要性を強調しています。

 

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