終わらない調整から抜け出す フェイスボウ×咬合器で始める咬合診断 テコで「力のかかり方」を読む:咬合診断の入り口

終わらない調整から抜け出す フェイスボウ×咬合器で始める咬合診断  テコで「力のかかり方」を読む:咬合診断の入り口 嶋倉 史剛
講師
嶋倉 史剛
あらやしき歯科医院
院長

こんな方におすすめ

  • 咬合調整がなかなか終わらず、臨床にストレスを感じている歯科医師
  • フェイスボウや咬合器の導入を検討しているが、必要性が曖昧な方
  • インプラントや補綴治療の再治療を防ぎ、予後を安定させたい歯科医師

動画の紹介

「調整が合わない」「顎が痛いと言われる」といった臨床のストレスを、能力の問題ではなく「判断の仕組み」の問題として捉え直す一冊です。咬合を単なる点の接触ではなく、顎口腔系が破綻しないための「設計図」として理解することの重要性を解説。

CR(中心位)とMIP(最大後方顆頭位)のずれや、早期接触、咬合干渉が引き起こす構造的なトラブルを、咬合器を用いた再現性によって紐解きます。フェイスボウによる上顎位置情報の正確な再現が、いかにチーム内共有や患者様への明確な説明、そして調整時間の最小化に直結するかを、実例を交えて説いています。

動画内容

再現できないものは診断できない:咬合器の真の価値

咬合治療において、口腔内で闇雲に削る「勘」の治療から脱却するためには、口腔外での「再現」が不可欠です。本動画では、咬合器を単なる技工の道具ではなく、精密な「検査器具」として位置づけています。フェイスボウトランスファーを行うことで、患者固有の正中線や水平的なアライメントを咬合器上に再現。

これにより、口腔内では残存歯の形態に惑わされて見落としがちな、咬合平面の乱れや早期接触を客観的に把握することが可能になります。診断という確固たる裏付けがあってこそ、最小限の介入で最大の効果を得る咬合調整が実現します。

テコの視点で読み解く「力の破綻」と症例解説

咬合を「接触点」ではなく「テコの視点(構造)」で捉える入り口が示されています。早期接触が支点となり、反対側が突き上げられることで特定の歯に過剰な負担がかかり、脱離や動揺を引き起こすメカニズムを詳述。動画内の症例では、10年間歯周病治療を続けてもインプラント再手術を繰り返していた患者に対し、咬合器診断を用いて動揺の原因が「早期接触によるテコ」であることを特定しました。

インプラントを追加するのではなく、咬合調整とアンテリアガイダンスの確立によって動揺を止め、既存の歯を保存した事例は、診断が変われば患者の未来が変わることを如実に物語っています。

IPSGで学ぶ咬合理論と再現性の形

最後に、臨床を安定させるための3つの要素として「咬合理論」「咬合調整の手順」「咬合器のハンドリング」が挙げられています。特に、顆頭を下から支えるバネ構造を持つ「KaVo(カボ)咬合器」は、関節部の挙動を情報として取りやすく、テコの診断において極めて有利です。入り口を掴んだ先にある、体系的な学びの重要性を提示。

IPSGでの学びを通じて、気合いや思い込みではない、根拠に基づいた診断能力を身につけることが、歯科医師としての自信と、患者様からの深い信頼(プレゼンスの向上)に繋がることが力説されています。

教えて先生

視聴者レビュー

このシリーズの動画

動画カテゴリ一覧